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元バックパッカーが教えたい子供を旅に行かせるべき4つの理由【前編】

元バックパッカーが教えたい子供を旅に行かせるべき3つの理由【前編】

子供に何か一つ残してあげるとしたら?

僕は子供たちに旅の素晴らしさを教えてあげたいと常々思っています。

それは旅先での出来事、出会った人々、心の変化。
そのすべてが何ものにも変えがたい素晴らしい経験として僕の脳裏に強烈に焼きついているからに他なりません。

旅とは、ツアーで行く海外旅行ではなく一人旅のことです。

その昔、旅をすれば嫌いな自分を好きになれると思っていた

もう何十年も前の話になりますが、重たいバッグを背負いアジアを旅したことがあります。

俗にいうバックパッカーというやつ。

当時はインターネットの情報もほとんどなかった時代。

バックパッカーのバイブルでもある深夜特急や西原理恵子さんの漫画を読み漁り、まだ行ったことのない遥か遠くの土地と人々、そこで起こるであろう僕の人生を大きく左右する様々な出来事を勝手に妄想しながら旅までの日々をワクワクして過ごしたものです。 (旅は準備が一番楽しい!)

当時は旅をすることで自分は大きく変われると思っていました。

自分探しの旅で本当の自分を見つけて一回り大きくなって帰ってくる。

旅する期間が長ければ長いほど
自分はとてつもなく変化して
日本に帰ってくるのではないか?

そんな夢のような期待をしていました。

ところが、いくら旅してもどこかにいるはずの本当の自分は見つけられないし、自分の嫌いな部分も相変わらず好きになれないままです。

「旅に出れば何かが変わる」

そんな甘えた受け身の姿勢では
何も変わらないことを知れたのも
旅の大きな収穫の一つだったかもしれません。

自分探しの旅で見つかったのは楽に生きる処方箋

では旅をしても何も変わらなかったのか、というと実はそうでもありません。

自分が求めていたものとは違ったけれど、旅の経験は以降、日常生活のいろんな場面で僕自身を大いに助けてくれる事になります。

僕が旅から得た収穫は4つある、と思っています。

そのことについて少し書いてみたいと思います。

心のモノサシが大きく伸びる

「日本の常識は世界の非常識」なんて言われるけど普段当たり前と思っていたことが実は当たり前ではなかった。

このインパクトは想像以上に大きいものです。

世界には
我々日本人の常識では到底図ることのできない人々の暮らしや文化が存在します。

ディープな暮らしに溶け込み
自分の常識をベリベリ剥がされる体験はツアー旅行では経験できない一人旅の醍醐味です。

そんな文化を目の当たりにすることで日本に暮らしているときには30cmほどしかなかった心のモノサシが3mほどに伸びます (自社比)。

「そんなの常識だろ!」

とか偉そうに言っていた自分が恥ずかしい。

自分が当たり前だと思っていたことが実は世界では当たり前ではない。

そんな場面に出会うたびに心がグラグラと揺れます。

マジかーっ!!と
頭を抱えたくなる場面ほど
心のモノサシが伸びていくのを
ビンビン感じるのです。

人生経験と言えるかも知れません。

短期間で濃厚な人生経験ができるのが一人旅の素晴らしさです。

例えばこんな経験が、僕のモノサシを伸ばしてくれたと思っています。

私のモノサシを伸ばした体験例

ここには書けないディープな体験もたくさんあります。

ショックで落ち込んだりもしますが
旅の途中での経験はそのまま受け入れるしかありません。

泣き言や日本での常識を理解してもらう余裕はないのです。

「そんなの違う」とか「改善の余地」とか「話し合おう」とか全く無意味。

「こういうものか」と受け入れるしかありません。

そして、心のモノサシが伸びると
いろんなことが許容できるようになってきます。

ムカムカしたり、
自分をイライラさせるものが減り、
気持ちがとても楽になります。

「まぁ、それもありだよね」って。

自分が「当たり前」と思っていたものはなんだったのか!?

「普通」ってなんなんだろう?

僕の知ってる普通とは違うけれどみんな幸せそうだ。

心の中には「普通」とか「おかしい」とか「ありえない」みたいなPCで言うところのフォルダみたいなのがたくさんあるんだけど、旅から帰ってくるといろんなものが「普通」フォルダに移動していることに気づきます。

だから旅から戻り
日本での生活が始まると
急に息苦しさを感じる人が多いものです。

トイレは一歩前へ。
開けたら閉めなさい。
並んでください。
こぼさないで、戻して、挨拶して、と張り紙だらけ。

マナーや規則が大切なのは知っていますし日本人のマナーは最高に素晴らしい。(これも旅で知った!)

ただ、小さな頃から教えられてきた「〇〇しなければならない」は、決して幸せに生きるための処方箋ではないことに気がつくのです。

なんとかなる、を体感する

僕が旅に出たのは友人の影響からです。

バックパッカーが大勢いたのです。

彼らが旅から帰って話してくれる
お土産話が大好きでした。

旅帰りの友人の話はたまらなく面白く、知らない世界の話は本当にドキドキすることばかりです。

僕が「旅に出てみたい」と思いつつもなかなか行動に移せなかったのは怖かったから。

もし、もしも、
海外で何か危ない目にあったらどうするのか?

そればかりを心配していました。

だからいつも友人に

「もし〇〇だったらどうするの?」

バックパッカー経験者にこの質問をすると必ず帰ってくる答えがあります。

それが

「なんとかなる」

みんな口を揃えて言います。

「なんとかなるよ」

いやいや、なんとかなるワケがあるまい!

言葉も通じない、
日本のように治安も良くない場所に
1人で行ってなんとかなる?

ないない。そんなワケない。

ずっとそう思っていました。

しかしこの疑問は
旅に出ることでいともたやすく解決します。

全てはなんとかなってしまうのです。

「なんとかなるってこういうことか」

なんとかなるを知れたとき、自分も一人前の旅人になれた気がして嬉しかったことを覚えています。

本当は
なんとかするしかないから
なんとかした結果、なんとかなった。

という非常に紛らわしいですが、そうゆうことです。

もともと僕自身かなりの楽天家ではありましたが、旅に出たことでさらに楽天度が増したことは間違いないし、「なんとかなる」ほど僕を救ってくれた言葉はありません。

今でも座右の銘は
「なんとかなる」と書いています。

これまで仕事やプライベートで何度か取り返しのつかないヘマをしました。

そんなとき「もうダメだ 終わった、、、」と頭を抱えながらも、実は心の奥で「そうは言ってもなんとかなっちゃうんだよね!」とほくそ笑んでいる自分がいるのです。

そして実際になんとかなったとき「ほらね!やっぱりなんとかなった」そう思うのです。

なんとかなる

その言葉にどれほど救われたことでしょう。

「なんとかなる」というと
「テキトー」とか「ちゃんと考えてない」って言われてしまうこともあるけれど、人生驚くことに本当になんとかなってしまうものです。

でなければ、
自由奔放わがままに生きてきた僕自身が家族を持って人並みに暮らせるはずはありません。

息苦しい世の中です。
自分の子供にも「人生なんとかなる」を教えてあげたい。

「なんとかなる」を腑に落とすには、どうにもならないと思える状況を数多く経験するのが一番です。場数を踏むこと。

それには一人旅が何よりオススメです。

なんとかなりそうもない状況が毎日怒涛のように押し寄せるのですから。

【後編へつづく】

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